データ: 2026-08-31 15:38:10

日経225オプション 状況ダイジェスト

相場の状況だけをまとめたもの。建玉・売買の候補は載せていない。

現状の解説

週末を挟んで、行って来いの一日だった。日中の寄り(08:49)は先物 65,060。金曜の引け 66,455 から 1,395 ポイント下に空けて始まり、09:05 には 64,780 まで売られている。金曜比 −1,675、率にして −2.52%。ところがそこからは戻す一方で、押し目らしい押し目を作らないまま引け(15:38)は 66,430 ——金曜比 −25、−0.04%。日中の値幅は 1,650 ポイントと金曜の 832 の倍だが、終値だけを見れば何も起きていない。現物も同じで、09:11 の 64,996 から引けは 66,312(前日比 −94)まで戻した。

これだけ動いて、IV は上がらなかった。期近ATMは立会時間の時計で 24.34%、前日の引けから 1.24pt の低下で、観測を始めた 8/19 から9営業日、一度も反発していない。8/19 の 33.78% からは 9.44pt。見ておきたいのは朝の底での値のほうで、先物が −2.5% のところにいた 09:05 でも ATM は 26.28%、前日引けから +0.70pt しか上がっていない。−2.5% に対して 0.7pt である。前回ここに「下げにも IV が反応しない板になってきている」と書いたが、今日はそれが週末ギャップという強い形で試され、そのとおりになった。引けにかけては 15:27 に 23.99% と当日最安を付けている。自前VI(30日換算)も 27.64% → 26.26% と 1.37pt 下げた。

翼は、朝と引けでまるで別物だった。下げている最中はきちんとプットが買われていて、リスクリバーサル RR10 は寄りの −6.60 から 10:02 に −8.84 まで開いている。それを戻す過程で全部吐き出し、引けは −4.55。前日の −5.74 からさらに 1.19pt 戻したことになる。Δ0.10 の低下幅はプット 1.91pt、コール 0.73pt で、ATM の 1.24pt を挟んで2営業日続けてプット側が最も投げられた。BF10 は 2.42 → 2.35 とほぼ動かず。恐怖は瞬間的には値段になったが、その日のうちに消えた ——今日のスマイルはその一点に尽きる。

期間構造は、前日に挙げた見どころ(逆転が引けまで残る日が出るか)とは逆に振れた。期近 − 期先が負だったのは81本の観測のうち1本だけ(09:32 の −0.00pt)で、12:50 以降ほぼ全部が逆転していた前日とは対照的だった。引けは +0.80pt、前日の +0.78pt とほぼ同じ。残存が 13日から 10日(立会8日)へ縮んでいるのに逆転が減ったのは、朝の下げで期近のほうが跳ねたぶん(10:02 に +0.88pt)が効いている。満期は 9/11。

売り手のクッションは、今日はまるごと IV 側だけで縮んだ。自前VI 26.26% に対して確定している実現ボラ(Yang-Zhang 20日)は 23.40%、VRP は +2.87pt。前日の +4.24pt から 1.37pt の縮小だが、実現ボラの側は 1pt も動いていない。今日の値動きがまだ入っていないからで、計算に使うのは前日までに確定した引けだけ。今日の1本が窓に入るのは明日で、そのとき短い窓は跳ねる(概算で 5日窓が 19.20% → 20.8%)。一方 20日窓は 23.4% → 23.0% と逆に下がる。8月上旬の荒い日が窓から抜けるほうが効くためで、「今日は大きく動いた」は 20日窓には出てこない。窓の取り方で景色が変わるという前回の話が、そのまま数字になっている。なお前日の VRP は、残存を立会時間で数え直したぶん、金曜に書いた +4.53pt から +4.24pt に引き直してある。

買う場面かで言えば、板は「まだ」と言っている。IV の動きから値動きぶんを差し引くスライド関係を見ると、期近はコール側が傾き −0.25・相関 −0.20、ATM が −0.43・−0.43 とどちらも関係が薄れているのに、プット側だけが 傾き −1.66・相関 −0.75 と生きたまま最も深い。この形でプットを買うのは、ボラを買っているつもりで指数を売っているのとほとんど変わらない。明日から見るのは3つ。① 今日の1本が入ったあと、短い窓と 20日窓がどこまで開くか、② RR10 が −4 台で止まるか、③ 10営業日目も IV が下げるか。

解説: 2026-08-31 15:56 記

いまの水準

期近ATM IV(202609・残10日)
24.34%
前日比 -1.24pt
期先ATM IV
23.54%
前日比 -1.27pt
自前VI(30日換算)
26.26%
前日比 -1.37pt
ターム(期近 − 期先)
+0.80pt
バックワーデーション / 前日比 +0.02pt
VRP(自前VI − 実現ボラ)
+2.87pt
前日比 -1.37pt(IV -1.37pt / 実現ボラ +0.00pt)
実現ボラ yz20
23.40%
cc20 27.08% / 2026-08-27 まで
リスクリバーサル RR10
-4.55pt
マイナス=プットが買われている
バタフライ BF10
+2.35pt
高い=テールが厚い
日経225先物(期近)
66,430
前日比 -25 / 現物 66,312(15:30 で終了)

スマイルカーブ(最新)

21%32%42%53%F 66,37655,00065,50076,000
202609(残10日) 202610(残38日)(左がプット・右がコール)

縦の破線が原資産(合成フォワード)の位置。 左に行くほど下方向のプット、右に行くほど上方向のコール。 左が持ち上がっているのは、下げに対する保険が買われているということ。

IVの推移(各立会日の日中セッション終わり)

22.8%27.6%32.5%37.3%08-1908-31
期近ATM 期先ATM 自前VI(30日)

デルタ別IVの時系列(期近)

24.0%31.2%38.3%45.4%08-1908-31
Δ0.50(ATM) プットΔ0.25 プットΔ0.10 コールΔ0.10

SVI曲線から目標デルタちょうどの点を補間して拾っている (上場銘柄をそのまま拾うと、原資産が動いた日に系列が段差になるため)。 Δ0.10 はテール、Δ0.50 はATM。テールとATMの開き方がスキューの動き。
IVの残存は「立会時間」で数えている。暦日で数えると、値段が動かなくても 満期が近づくだけでIVが持ち上がる(とくに金曜→月曜は暦日が3日減るので √(13/10)=1.14倍に見える)。前日比が値段の話だけになるようにしてある。

IV と 実現ボラ — 差がVRP

22.6%27.5%32.4%37.3%08-1908-31
自前VI(30日) 実現ボラ yz20 実現ボラ cc20

実現ボラは確定した引けまでなので、IVより数日遅れる。 cc(終値ベース)と yz(日中レンジも使う)が離れているときは、 日中は静かで寄りで飛んでいるということ。

期間構造の推移

0.4%1.0%1.6%2.1%08-1908-31
期近 − 期先

プラス=期近が高い(バックワーデーション)=目先のイベントを織り込んでいる。 マイナスに転じたら、それを織り込み終わった合図。

スキューの推移

-12.8%-7.1%-1.4%4.3%08-1908-31
RR10 BF10

日次(引け)

日付時刻日経平均期近ATM期先ATM タームRR10BF10自前VI
2026-08-3115:3866,31224.34%23.54%+0.80pt-4.55pt+2.35pt26.26%
2026-08-2815:3866,40625.58%24.80%+0.78pt-5.74pt+2.42pt27.64%
2026-08-2715:3666,13227.08%26.58%+0.50pt-6.98pt+2.57pt29.55%
2026-08-2615:3666,26227.52%26.94%+0.58pt-6.82pt+2.26pt30.12%
2026-08-2515:3965,85628.84%27.94%+0.91pt-8.00pt+2.62pt31.27%
2026-08-2415:4065,52829.74%28.76%+0.97pt-9.38pt+3.28pt31.97%
2026-08-2115:3866,01631.01%29.69%+1.32pt-10.25pt+3.04pt33.46%
2026-08-2015:3566,21731.35%29.99%+1.36pt-10.59pt+3.12pt34.12%
2026-08-1915:4065,32633.78%31.75%+2.04pt-11.91pt+3.40pt36.52%