データ: 2026-08-28 15:38:30

日経225オプション 状況ダイジェスト

相場の状況だけをまとめたもの。建玉・売買の候補は載せていない。

現状の解説

行って、半分戻った一日だった。ナイトは 66,000 前後の狭いレンジ(65,897〜66,137)で終わり、日中の寄り(08:49)は先物 65,896。そこから買われて 11:21 に 66,728、現物は 10:55 に 66,693 を付けた。午後はじり安で 14:56 に 66,334 まで戻され、引け(15:38)は 66,473。前日の引けからは +354(+0.53%)だが、日中の上げ幅 832 のうち 255 を返している。現物で見るともっとはっきりしていて、上げ幅 561 に対して 287、ちょうど半分を戻した。日中の値幅は 832 ポイントで、1,298 ポイントあった前日の3分の2に縮んでいる。

値動きより大きかったのは IV の低下のほうだった。期近ATMは 25.63% で、前日から 1.93pt の低下。観測を始めた 8/19 の 34.68% からは 9.05pt 下げ、この8営業日で一度も反発していない。今日の下げ幅は 8/19→8/20 の 2.78pt に次ぐ大きさになる。面全体で見ても同じで、モデルフリーの自前VI(30日換算)は 30.06% → 27.93% と 2.13pt 下げた。注目したいのは午後の反応で、現物が高値から 350 ポイント売られた 13〜15時のあいだ、ATM は 25.2% 近辺から動かず、引けにかけて 0.4pt 戻しただけだった。**下げにも IV が反応しない板**になってきている。

下がり方は一様ではなく、プット側の翼が最も投げられた。Δ0.10 の低下幅はプットが 2.80pt、コールが 1.44pt で、ATM の 1.92pt を挟んで倍近い開きがある。前日は「真ん中だけ凹んで両翼は残る」形だったので、今日はちょうど裏返しになった。結果としてリスクリバーサル RR10 は −7.10 → −5.75 と 1.35pt 戻し、8/19 の −12.23 からは 6.48pt 戻したことになる。バタフライ BF10 は 2.62 → 2.43 と再び縮小。**プットの保険需要が引いている**、という一点に集約される動きだった。

期間構造は、前日ここに書いたとおりのことが起きた。「引け値が 0.8pt を切ったあたりから、日中に一度逆転して引けでは戻る、ということが起こり得る」と書いたが、期近 − 期先は 12:50 に初めてマイナスへ入り、13時台はほぼ全ての観測で逆転、13:53 に −0.28pt を付けた。そこから戻して引けは +0.52pt と、前日とまったく同じ水準に着地している。期近の残存は13日。ここから先は満期が近づくぶんだけ期近が振れやすくなるので、逆転はまた出る。引けまで残るかどうかが次の分かれ目になる。

売り手のクッションは、思ったほどは縮んでいない。自前VI 27.93% に対して、前日までに確定した実現ボラ(Yang-Zhang 20日)は 23.40%。VRP は +4.53pt で、前日の +5.08pt からの縮小は 0.55pt にとどまった。IV が 2.13pt も落ちたのに差がほとんど動かなかったのは、**実現ボラも同じ日に 1.58pt 落ちた**(24.98% → 23.40%)からで、上げてボラが売られる一日は、売り手から見れば行って来いだった。ただし窓の取り方で景色は変わる。同じ 8/27 時点で 5日窓は 19.20%、10日窓は 19.45% と、20日窓の 23.40% より 4pt 低い。20日窓はまだ 8/18・8/19 の急落(−2.57%、−3.21%)を抱えていて、その2日が窓から抜けるのは9月半ばになる。**足元だけを見れば、実現ボラはもっと低いところにいる。**

9営業日を通して見ると、クッションはやはり細ってきている。VRP は 8/19 の +9.97pt から +4.53pt へ、半分以下になった。自前VIが 9.31pt 下げたのに対し、実現ボラ(20日)の低下は 3.87pt。**IV のほうが倍以上の速さで落ちている**ということになる。来週の入り口で見ておくのは3つ。① プットの翼がどこで止まるか(RR10 が −5 台で下げ止まるのか、まだ戻すのか)、② 期近と期先の逆転が引けまで残る日が出るか、③ IV の低下が9営業日目も続くか。IV が先に落ち切って、そのあとに実現ボラが追いつく形になると、売り手のクッションはさらに薄くなる。

解説: 2026-08-28 15:56 記

いまの水準

期近ATM IV(202609・残13日)
25.63%
前日比 -1.93pt
期先ATM IV
25.11%
前日比 -1.94pt
自前VI(30日換算)
27.93%
前日比 -2.14pt
ターム(期近 − 期先)
+0.52pt
バックワーデーション / 前日比 +0.00pt
VRP(自前VI − 実現ボラ)
+4.53pt
前日比 -0.56pt(IV -2.14pt / 実現ボラ -1.58pt)
実現ボラ yz20
23.40%
cc20 27.08% / 2026-08-27 まで
リスクリバーサル RR10
-5.75pt
マイナス=プットが買われている
バタフライ BF10
+2.43pt
高い=テールが厚い
日経225先物(期近)
66,455
前日比 +325 / 現物 66,406(15:30 で終了)

スマイルカーブ(最新)

22%31%39%48%F 66,47355,00065,50076,000
202609(残13日) 202610(残41日)(左がプット・右がコール)

縦の破線が原資産(合成フォワード)の位置。 左に行くほど下方向のプット、右に行くほど上方向のコール。 左が持ち上がっているのは、下げに対する保険が買われているということ。

IVの推移(各立会日の日中セッション終わり)

24.4%28.9%33.4%38.0%08-1908-28
期近ATM 期先ATM 自前VI(30日)

デルタ別IVの時系列(期近)

24.0%31.2%38.3%45.4%08-1908-28
Δ0.50(ATM) プットΔ0.25 プットΔ0.10 コールΔ0.10

SVI曲線から目標デルタちょうどの点を補間して拾っている (上場銘柄をそのまま拾うと、原資産が動いた日に系列が段差になるため)。 Δ0.10 はテール、Δ0.50 はATM。テールとATMの開き方がスキューの動き。

IV と 実現ボラ — 差がVRP

22.6%27.7%32.9%38.1%08-1908-28
自前VI(30日) 実現ボラ yz20 実現ボラ cc20

実現ボラは確定した引けまでなので、IVより数日遅れる。 cc(終値ベース)と yz(日中レンジも使う)が離れているときは、 日中は静かで寄りで飛んでいるということ。

期間構造の推移

0.4%1.1%1.7%2.4%08-1908-28
期近 − 期先

プラス=期近が高い(バックワーデーション)=目先のイベントを織り込んでいる。 マイナスに転じたら、それを織り込み終わった合図。

スキューの推移

-13.2%-7.3%-1.4%4.4%08-1908-28
RR10 BF10

日次(引け)

日付時刻日経平均期近ATM期先ATM タームRR10BF10自前VI
2026-08-2815:3866,40625.63%25.11%+0.52pt-5.75pt+2.43pt27.93%
2026-08-2715:3666,13227.56%27.05%+0.52pt-7.10pt+2.62pt30.06%
2026-08-2615:3666,26228.38%27.53%+0.84pt-7.03pt+2.33pt30.86%
2026-08-2515:3965,85630.07%28.68%+1.40pt-8.34pt+2.73pt32.21%
2026-08-2415:4065,52831.30%29.64%+1.66pt-9.88pt+3.45pt33.06%
2026-08-2115:3866,01631.24%30.08%+1.16pt-10.32pt+3.06pt33.79%
2026-08-2015:3566,21731.90%30.51%+1.39pt-10.78pt+3.17pt34.66%
2026-08-1915:4065,32634.68%32.42%+2.26pt-12.23pt+3.49pt37.24%