日経225オプション 状況ダイジェスト
相場の状況だけをまとめたもの。建玉・売買の候補は載せていない。
現状の解説
行って、半分戻った一日だった。ナイトは 66,000 前後の狭いレンジ(65,897〜66,137)で終わり、日中の寄り(08:49)は先物 65,896。そこから買われて 11:21 に 66,728、現物は 10:55 に 66,693 を付けた。午後はじり安で 14:56 に 66,334 まで戻され、引け(15:38)は 66,473。前日の引けからは +354(+0.53%)だが、日中の上げ幅 832 のうち 255 を返している。現物で見るともっとはっきりしていて、上げ幅 561 に対して 287、ちょうど半分を戻した。日中の値幅は 832 ポイントで、1,298 ポイントあった前日の3分の2に縮んでいる。
値動きより大きかったのは IV の低下のほうだった。期近ATMは 25.63% で、前日から 1.93pt の低下。観測を始めた 8/19 の 34.68% からは 9.05pt 下げ、この8営業日で一度も反発していない。今日の下げ幅は 8/19→8/20 の 2.78pt に次ぐ大きさになる。面全体で見ても同じで、モデルフリーの自前VI(30日換算)は 30.06% → 27.93% と 2.13pt 下げた。注目したいのは午後の反応で、現物が高値から 350 ポイント売られた 13〜15時のあいだ、ATM は 25.2% 近辺から動かず、引けにかけて 0.4pt 戻しただけだった。**下げにも IV が反応しない板**になってきている。
下がり方は一様ではなく、プット側の翼が最も投げられた。Δ0.10 の低下幅はプットが 2.80pt、コールが 1.44pt で、ATM の 1.92pt を挟んで倍近い開きがある。前日は「真ん中だけ凹んで両翼は残る」形だったので、今日はちょうど裏返しになった。結果としてリスクリバーサル RR10 は −7.10 → −5.75 と 1.35pt 戻し、8/19 の −12.23 からは 6.48pt 戻したことになる。バタフライ BF10 は 2.62 → 2.43 と再び縮小。**プットの保険需要が引いている**、という一点に集約される動きだった。
期間構造は、前日ここに書いたとおりのことが起きた。「引け値が 0.8pt を切ったあたりから、日中に一度逆転して引けでは戻る、ということが起こり得る」と書いたが、期近 − 期先は 12:50 に初めてマイナスへ入り、13時台はほぼ全ての観測で逆転、13:53 に −0.28pt を付けた。そこから戻して引けは +0.52pt と、前日とまったく同じ水準に着地している。期近の残存は13日。ここから先は満期が近づくぶんだけ期近が振れやすくなるので、逆転はまた出る。引けまで残るかどうかが次の分かれ目になる。
売り手のクッションは、思ったほどは縮んでいない。自前VI 27.93% に対して、前日までに確定した実現ボラ(Yang-Zhang 20日)は 23.40%。VRP は +4.53pt で、前日の +5.08pt からの縮小は 0.55pt にとどまった。IV が 2.13pt も落ちたのに差がほとんど動かなかったのは、**実現ボラも同じ日に 1.58pt 落ちた**(24.98% → 23.40%)からで、上げてボラが売られる一日は、売り手から見れば行って来いだった。ただし窓の取り方で景色は変わる。同じ 8/27 時点で 5日窓は 19.20%、10日窓は 19.45% と、20日窓の 23.40% より 4pt 低い。20日窓はまだ 8/18・8/19 の急落(−2.57%、−3.21%)を抱えていて、その2日が窓から抜けるのは9月半ばになる。**足元だけを見れば、実現ボラはもっと低いところにいる。**
9営業日を通して見ると、クッションはやはり細ってきている。VRP は 8/19 の +9.97pt から +4.53pt へ、半分以下になった。自前VIが 9.31pt 下げたのに対し、実現ボラ(20日)の低下は 3.87pt。**IV のほうが倍以上の速さで落ちている**ということになる。来週の入り口で見ておくのは3つ。① プットの翼がどこで止まるか(RR10 が −5 台で下げ止まるのか、まだ戻すのか)、② 期近と期先の逆転が引けまで残る日が出るか、③ IV の低下が9営業日目も続くか。IV が先に落ち切って、そのあとに実現ボラが追いつく形になると、売り手のクッションはさらに薄くなる。
いまの水準
スマイルカーブ(最新)
縦の破線が原資産(合成フォワード)の位置。 左に行くほど下方向のプット、右に行くほど上方向のコール。 左が持ち上がっているのは、下げに対する保険が買われているということ。
IVの推移(各立会日の日中セッション終わり)
デルタ別IVの時系列(期近)
SVI曲線から目標デルタちょうどの点を補間して拾っている (上場銘柄をそのまま拾うと、原資産が動いた日に系列が段差になるため)。 Δ0.10 はテール、Δ0.50 はATM。テールとATMの開き方がスキューの動き。
IV と 実現ボラ — 差がVRP
実現ボラは確定した引けまでなので、IVより数日遅れる。 cc(終値ベース)と yz(日中レンジも使う)が離れているときは、 日中は静かで寄りで飛んでいるということ。
期間構造の推移
プラス=期近が高い(バックワーデーション)=目先のイベントを織り込んでいる。 マイナスに転じたら、それを織り込み終わった合図。
スキューの推移
日次(引け)
| 日付 | 時刻 | 日経平均 | 期近ATM | 期先ATM | ターム | RR10 | BF10 | 自前VI |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2026-08-28 | 15:38 | 66,406 | 25.63% | 25.11% | +0.52pt | -5.75pt | +2.43pt | 27.93% |
| 2026-08-27 | 15:36 | 66,132 | 27.56% | 27.05% | +0.52pt | -7.10pt | +2.62pt | 30.06% |
| 2026-08-26 | 15:36 | 66,262 | 28.38% | 27.53% | +0.84pt | -7.03pt | +2.33pt | 30.86% |
| 2026-08-25 | 15:39 | 65,856 | 30.07% | 28.68% | +1.40pt | -8.34pt | +2.73pt | 32.21% |
| 2026-08-24 | 15:40 | 65,528 | 31.30% | 29.64% | +1.66pt | -9.88pt | +3.45pt | 33.06% |
| 2026-08-21 | 15:38 | 66,016 | 31.24% | 30.08% | +1.16pt | -10.32pt | +3.06pt | 33.79% |
| 2026-08-20 | 15:35 | 66,217 | 31.90% | 30.51% | +1.39pt | -10.78pt | +3.17pt | 34.66% |
| 2026-08-19 | 15:40 | 65,326 | 34.68% | 32.42% | +2.26pt | -12.23pt | +3.49pt | 37.24% |